比較

チャレンジを一度も出さない reCAPTCHA の代替

reCAPTCHA が実際にコンバージョンとデータ露出の面で何を奪っているのか、そのスコアはどこで力尽きるのか、そしてレピュテーションによるスコアリングは実務で何が違うのか。

チームが乗り換えを考え始める理由

reCAPTCHA を置き換える理由が「ボットを止められないから」であることは、ほとんどありません。置き換えの理由は 3 つあり、どれも検知精度とは無関係です。

コンバージョン。対話的なチャレンジはすべて、実在の顧客の一定割合が離脱するファネルの一段です。決済や登録の画面では、その損失は測定可能で、しかも取り返しがつきません。離脱した人がパズルをやり直しに戻ってくることはないからです。

アクセシビリティ。画像グリッドや音声チャレンジは、視覚や運動に困難のある利用者にとって障壁です。そして「バスをすべて選べ」は、アメリカのスクールバスを見たことがない人を落とします。これは年々多くの法域でコンプライアンスの問題になっています。

データの流れ。reCAPTCHA は訪問者のシグナルを Google に送り、Google 自身の広告アイデンティティグラフと突き合わせます。欧州の事業者にとっては、評価すべき移転であり、指名すべき処理者であり、締結すべき DPA です。そして近年は、契約前に顧客から問われる項目でもあります。

スコアモデルが力尽きるところ

reCAPTCHA v3 は 0.0 から 1.0 のスコアを返し、判断は利用者に委ねます。柔軟に聞こえますが、実務では 2 つの問題を生みます。

スコアが不透明であること。どのシグナルがそれを生んだのかが見えないため、実在の顧客が 0.1 を取ったとき、調べるものも調整するものもありません。サポートには、答えようのないチケットが届きます。

しきい値は自分で当てずっぽうに決めるしかないこと。厳しくすれば顧客を弾き、緩くすればボットを通します。多くのチームはある数字で落ち着き、二度と見直しません。その数字が何を犠牲にしたのかを教えてくれるフィードバックの回路が存在しないからです。

そしてスコアが低いときに用意されている手当ては 1 つだけ、チャレンジを出すことです。取り除こうとしていたファネルの一段に、そのまま戻ってきます。

Karma のやり方はどう違うか

Karma はセッションだけでなくアドレスを採点し、チャレンジに退避することは決してありません。

シグナルは 2 つの層から来ます。行動:セッションが実際にページとどうやりとりしているか。トランスポート:JA3/JA3N の TLS フィンガープリントと HTTP/2 設定で、クライアントスタックを特定でき、user-agent 文字列よりはるかに偽装が困難です。

判定はあなたのゲートウェイへ渡り、ゲートウェイ自身が人間を通しボットを止めます。インタースティシャルもパズルも、ページ内のサードパーティ iframe もありません。

そして判断は説明可能です。パネルは判定ごとに、その根拠となったシグナルを表示します。異議の出たブロックは、受け入れるしかないものではなく、確かめられるものになります。

並べて比較

reCAPTCHA が実際に勝っている点も含めた、正直な比較です。

reCAPTCHA v3Karma
目に見えるチャレンジ低スコア時に表示なし
使うシグナル行動、ただし不透明行動 + TLS/HTTP2 フィンガープリント
判断の説明スコアのみ判定ごとにシグナルを表示
遮断の実行スコアから自作ゲートウェイで、判定に基づき
サイト横断のレピュテーションGoogle 内部自社の基盤 + 共有リスト(任意参加)
データの送信先GoogleKarma のコレクターのみ
価格枠内は無料、以降は評価ごと25,000 判定まで無料、以降はプランごと
成熟度非常に大きな導入実績より小規模で新しい

一斉切り替えの日を作らずに移行する

初日に選ぶ必要はありませんし、選ぶべきでもありません。

reCAPTCHA と並べて Karma のスニペットを入れ、遮断はオフのままにします。それが Detect プランで、費用はかかりません。1〜2 週間、両方のシステムが同じトラフィックを見ることになり、身元を実際に特定できるセッション——完了した注文、既知の優良顧客、すでに把握しているスクレイパー——の上で、判定と reCAPTCHA のスコアを突き合わせます。

判定が妥当に見えたら、ゲートウェイで遮断を有効にし、reCAPTCHA の呼び出しを外します。許可リストと拒否リストは常にプラットフォームより優先されるので、依存しているパートナーやクローラーは、何かを切り替える前に固定しておけます。

FAQ

チャレンジを出さない reCAPTCHA の代替はありますか?
あります。この分野は通常、インビジブル型あるいはレピュテーション型のボット検知と呼ばれます。Karma は行動シグナルとトランスポートシグナルから各セッションを採点し、判定をゲートウェイへ渡します。リクエストを通すか止めるかはゲートウェイ自身が行います。訪問者に何かが表示されることは一度もないので、人を失うファネルの一段が存在しません。
なぜチームは reCAPTCHA から離れるのですか?
検知精度が理由であることはまれです。よくある理由は 3 つ、チャレンジのたびに生じるコンバージョンの損失、視覚や運動に困難のある利用者にとってのアクセシビリティの障壁、そして Google へのデータの流れです。後者は GDPR のもとで、評価すべき移転であり、指名すべき処理者にあたります。
reCAPTCHA v3 のスコアの何が問題なのですか?
不透明であること、そしてしきい値を自分で当てずっぽうに決めるしかないことです。どのシグナルがスコアを生んだのかが見えないため、0.1 を取った実在の顧客について調べる手がかりがありません。さらに低スコアに対する唯一の内蔵の手当てはチャレンジの表示で、取り除こうとしていたファネルの一段を戻してしまいます。
Karma と reCAPTCHA を同時に動かせますか?
できますし、それが理にかなった移行方法です。遮断をオフにしたまま Karma のスニペットを追加し——これが無料の Detect プランです——身元を特定できるトラフィックの上で、1〜2 週間かけて判定と reCAPTCHA のスコアを比べてください。判定が妥当に見えてから、はじめて遮断を有効にします。